みなさんこんにちは。下ちゃんです。人財は採用⇒定着⇒教育にあり!!
『一燈を提げて暗夜を行く、暗夜を憂うることなかれ、ただ一燈を頼め』
リクルートキャリアはこのほど、2020年3月卒業予定の大学生・大学院生に対して実施した「働きたい組織の特徴」に関する調査結果を発表した。調査結果によると、年功序列給与や、一律横並びの待遇といった、いわゆる「日本式雇用慣行」に対して肯定的な学生の方が多数派を占めていることが分かった。
さて、
企業の「生産性向上」というテーマを取り上げたい。そのような中「健康経営」に取り組む企業が増えている。
そこで大きな要因となっているワードが「プレゼンティーズム(Presenteeism)」である。
プレゼンティーズムとは、「疾病就業」と訳され、従業員が出勤しているにもかかわらず、心身の何らかの不調が理由で完全に能力・スキルを出し切れていない状況を指す。
例えば、花粉症やちょっとした頭痛、あるいは悩み事などによって、出社していても頭や体が思うように働かず、本来発揮されるべきパフォーマンス(職務遂行能力)が低下しているような状態のことをいう。
似た意味を持つ言葉に「アブセンティーズム(Absenteeism)」があるが、これは習慣的に欠勤状況にあることや、それによる生産性の低下を指すものである。
両者とも、従業員の健康と生産性を考える上で重要なキーワードと言える。
ある調査結果があります。
従業員の健康に関する総コストのうち、医療・薬剤費の占める割合はわずか24%にすぎず、「プレゼンティーズム」や「アブセンティーズム」による生産性損失のコストが4分の3近くにのぼるというのだ。
特に、「プレゼンティーズム」の占める割合は、調査によって幅があるものの、最も大きいと考えられている(東京大学政策ビジョン研究センター『「健康経営」の枠組みに基づいた健康課題の可視化及び全体最適化に関する研究』より)。
問題は、プレゼンティーズムが生産性損失の大きな割合を占めているにもかかわらず、非常に見えづらいものであること。つまり、「隠れたコスト」であることだ。プレゼンティーズムでは、従業員は欠勤するほどの大きな身体的症状を感じていないことが多く、場合によっては本人すら、自分の生産性の低下に気が付いていないことがあるのだ。
極めて大きなコスト要因であるにもかかわらず、問題への早期対応が難しいのだ。今後は、健康診断やストレスチェックの結果の活用に加えて、プレゼンティーズムのような目に見えない健康状態をどのように改善していくかが、健康経営推進の大きなカギとなるのではないだろうか。